失敗するフリーアドレス、成功するフリーアドレス

働き方コラム

フリーアドレスは、社員の生産性向上やコミュニケーション増加など、たくさんのメリットがあることで注目を集めるワークスタイルです。

WAKU WORK LABO(ワクワクラボ)でも採用していて、非常に高い効果を感じているため多くのオフィスにおすすめしたいワークスタイルですが、一方でお客様からは「フリーアドレスを取り入れたけど失敗した」という声もよく聞きます。

ここでは、実際にWAKU WORK LABOで採用しているフリーアドレスが成功している理由や、フリーアドレス導入に失敗しているお客様に共通している原因についてをご紹介します。

「フリーアドレス」とは?

フリーアドレス

フリーアドレスとは、
シンプルな定義では「オフィスで社員が固定席を持たず、空いている席を自由に使って仕事をする」ワークスタイルを指します。
そのメリットとしては“コミュニケーションの活性化”、“オフィスの省スペース化”、“テレワークとの親和性”などさまざまあります。

WAKUWORKLABOのフリーアドレス事例

「フリーアドレス」の本質は?

デスクワーク

フリーアドレスの持つメリットのひとつに“社員に主体的を引き出す”という点があります。

固定席の場合、
毎日出社すると、決まった場所、決まった同僚の隣、決まった形式のデスクで仕事をすることになりますが、それが延々と続くと徐々に「働かされている」という意識が生まれやすくなります。

一方でフリーアドレスの場合、
出社したら、毎日好きな席を選んで仕事ができます。昨日と違う場所、昨日と違う同僚の隣で仕事ができるということです。
これがなぜ社員の主体性を引き出すことに繋がるのかというと、日々の仕事の中で自然と“自分で選択する”タイミングが増えるからです。

この、社員が“席を選択する”という部分の捉え方が、フリーアドレスの明暗を分けるポイントになります。

失敗する「フリーアドレス」に共通する原因

失敗

WAKU WORK LABOにツアーにいらっしゃる方の中でも「一度はフリーアドレスに取り組んだけれども失敗した」という話をたまに聞きます。

よくある失敗パターンとしては「席が固定化してしまう」というもの。

導入したばかりのころは珍しさもあって多くの社員がさまざまな席を試してみるものの、1~2ヶ月経った頃に一部の社員(年長者にその傾向が強い)が常に同じ席に座るようになってしまい、自分の書類や私物を置きはじめ、その影響で他の社員も…というパターンで固定化が進んでしまうのが割とよくあるパターンです。

話を聞いていくと、そのようなオフィスに共通していた原因は「席の選び甲斐がない」という点でした。

具体的に言うと、同じタイプのデスクとチェアのセットをいくつも購入して並べた空間でフリーアドレスを行おうとしていたケース。
つまり、場所と隣の人が違うだけで、機能的にはどこの席で仕事をしても全く何も変わらない=席を“選ぶ”ことに意味を感じないということです。

人間は、無意味な行為を続けることを嫌う感覚を潜在的に持っています。
席を“選ぶ”行為が重要なフリーアドレスで、“選ぶ”ことに意味を見出せなくなってしまったら、フリーアドレスは成立しません。

よくある解決方法として、
「くじ引きで社員が毎日座る席を決める」「席ごとにローテーションを決める」などルール化する、というのもあります(WAKU WORK LABOでも取り入れています)が、“選択”に意味を感じない社員にとっては主体性を引き出すという目的においては、根本的な解決になりません。

したがって、
フリーアドレスを成立させるには、社員が“選択する”ことに意味を持たせるという考え方が必要です。

成功する「フリーアドレス」のつくり方

フリーアドレス

フリーアドレスを成功させるためには、席を“選ぶ”ことに社員が意味を感じられるように、スペースごとに相性の良い業務を想定して、席の“目的を感じさせる”ようなデスクとチェアを選びます。

例えば、WAKU WORK LABOのフリーアドレスには全部で6パターンのデスク/チェアのセットを配したワークスペースがあります。

フリーアドレス(ハイカウンター)

立っても座っても仕事ができるハイカウンター。座っている人に立ちながら話しかけても目線が合うのが特徴。

フリーアドレス(ファミレスブース)

通称“ファミレスブース”。座席同士の距離が近いので、他の席よりもグループ感が醸し出されます。

フリーアドレス(ライブラリーデスク)

中央にグリーンを配したライブラリーデスクは、ひとり仕事にもチーム仕事にも最適な距離感が絶妙。

フリーアドレス(ユニットデスク)

のけぞる姿勢で仕事ができるユニットデスクは、首に負担がかからないので長時間のPC作業向き。

デスクの形状・チェアの質感・周囲との距離感など、さまざまなパターンで組み合わせたワークスペースは、席の雰囲気だけでなく、その日に行う業務との相性なども変わります。

・「複数人でアイデアを沸かせながら仕事がしたい」⇒グループ感を感じる席
・「今日は腰を据えてじっくり資料作りに取り組みたい」⇒体への負担が少ない席
・「資料を広げながらやりたい仕事がある」⇒デスクが広々使える席

…など、
業務に合わせて最適なスペースを設ければ、席を“選択”することで業務の効率が変わるので、フリーアドレスの機能がしっかりと活きてきます。

「フリーアドレス」の事例を見学する

フリーアドレス

フリーアドレスを成功させるためには、
最低限、スペースごとに違ったデスク/チェアを選びましょう。席を選ぶことが楽しくなるような仕掛けづくり、というところは少なくともシステムを継続させていたくためには必要です。

そして、
可能であれば、デスク/チェアの特性を理解しながら、具体的な業務を想定しながら“目的を感じさせる”スペースづくりを行いましょう。それぞれの業務に最適なスペースを設ければ、社員は業務に合わせて自然と席を選ぶようになります。

また、
実際のフリーアドレスの様子を見て、事例から学ぶというのもひとつの手です。

オフィスツアー

WAKU WORK LABOでは、実際の中小企業のワークスタイルを体感できるオフィスツアーを開催しています。中小企業が失敗しないフリーアドレス導入のために、一度成功例を見ておくことをおすすめします。

こちらのリンクからオフィスツアーのweb申込が可能です。

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